朝の6時ちょっと手前、眠たい目を擦りながら無理やり起床。ここから長い一日の始まりである。
どんぶりに軽くご飯をよそって、ばくばくと頬張りながら、今はまだ緊張していないことを確認する。
その後は熱いシャワーを浴びて、昨日のうちに色々と取り付けた名札キットとRed Bullの帽子を装着。
相棒のリュックサックを背負って、そこに自作のメガホンを放り込む。コイツが壊れることは無いだろう。
7時ちょい過ぎに、自宅を出る。電車を乗り継ぎながら、スマートフォンで音楽を聞きつつ、シミュレータで自主練。
階段積みとカギ積みを中心に、自分なりの最適解を導き出す。ほぼ毎日のルーティン、これをしていない日は少ない。
だが、そうしているうちに、鼓動が少しづつ早くなっていく。大会の緊張というのは、毎回違って慣れるものではない。
ましてや今回は、どでかいビルの新社屋でやる。テンションが上がらないで何になるというのだ。
そうこうしているうちに、最寄りの大崎駅。通ることはあるが、降りることは少ない。
少し迷ってしまったが、南口から何とか降りてビルに向かう。
その最中、見たことのある背中を見かける。何と、プロぷよらーのへーょまはさんとばったり。
人違いだったらどうしようかと迷いつつ、何度か容姿を確認し、挨拶をする。このときのオレ、完全に怪しい動き。
後で聞いた話によると風邪らしいが、大丈夫なのだろうか?
朝方は雨が結構降っていたが、この時間帯は晴れ間も見え始めていた。
日中帯は夏日になるという予報もあったので、これから天候が崩れることはないだろう。
そうしているうちに、会場のあるビルに到着。デカイ、デカすぎる。今からここで大会やるというと、圧倒されてしまう。
記念写真を撮りつつ、ビル内に入館。だが、人の姿がない。それどころか、受付もない。
どういうことかと首をひねると、反対側に受付があった。まさかの早とちり。恥ずかしい。
気を取り直して、違う入り口から入館。どうやらこっちが正門みたいなものだったらしい。
受付前には、もう既に人が並んでいる。Twitterを確認すると、5番目に並んでいるという猛者まで。
その後は受付を済ませて、ICゲートを通過。会場となる、11階のイベントスペースに通される。
前回は物販等を一切利用してなかったが、今回はリストバンドとグミを購入。
リストバンドは速攻で付けた。何かまるで、アミティのような感じもしなくはないが。
今回の通し番号は『10』。自分が戦うリーグ予選のグループは『20』。自分を含めた7人。
その中には、プロぷよらーのmetaさんが混じっている。前回はプロが居なかったが、今回は正直厳しい戦いになる。
その他にも、知っている人やTwitter上のみで知った人もいる。このグループも激戦必死だろう。
だが、他のところは平然とプロ同士の潰し合いがあるので、まだおとなしい方だろう。
そして始まった予選。早速自分の出番が回る。緊張で心臓の音がハッキリ聞こえる中、コントローラを握りしめる。
予選で使用するキャラはシェゾ。何故かと言うと、この前買ったバースデーブックにこんな言葉があった。
『自分を高めてくれる同性のライバル』そこにある誕生日に3/16(シェゾの誕生日)があった。
じゃあ今回はそうしようと思ったわけだが、何とも安直すぎる理由だ。オマエはアルルで行く度胸がないのかと、今思う。
一戦目は2-0のストレート勝ちで、幸先の良いスタート。前回の初参戦も初戦を初勝利で飾っている。確実に腕は上がっている。
だが、その後は逆にストレート負けの連続。最後に惜敗で粘ったが、1勝6敗の6位落ち。またしても予選突破ならず。
ちなみにこの結果、前回と殆ど同じである。何の因果か。
なお、予選はサドンデスを制したmetaさんが突破。負けたものの分まで頑張ってほしい意味を込め、オレの戦いは終わった。
予選終了後、配置換えの為に選手は9階の食堂に誘導される。
食堂から眺める景色は素晴らしい。こんなところで仕事できたら、どれだけ楽しいだろうか。
今回は、プロとエキシビジョンマッチができる環境も揃っている。既に長蛇の列が出来ていた。
その他に、メッセージボードも備え付けられていたが、時が経つに連れてカオスな状態になっていたのはどういうことか。
ちなみに、セガ系列絡みでダーツライブの筐体も置かれていた。何とタダである。
周りに釣られてオレもやり出す始末。あれ、オレ何をしにやってきたんだっけ?
そんなこと思いつつ、久しぶりのハウスダーツはやりづらい。こんな事ならマイダーツ持ってくれば良かった。
てか、本気でぷよぷよよりダーツが上手くなってるのって、どうなのよ。
試合はもう無いが、腹が減っては応援も出来んということで、特製のカレーを頬張る。
何というか、胃の容量が落ちたなと思った。これだけでお腹いっぱいだが、燃費は結構悪かったりする。
ありったけのRAIZINも貰って、全フレーバー揃ったかと思いきや「桜フレーバー無くなっちゃいました」だって。チクショー。
その後はTシャツとタオルのグッズを買い足して、着替えて応援に向かうことに。
いつもの定位置と言わんばかりに、一番前の席を確保。その隣、コインさんが居た。細山田お面のあの人である。
始まった決勝トーナメント。一度負ければ全てが終わる。観客の熱気と共に、尋常では無いプレッシャーが会場を駆け巡る。
右も左も歴戦の猛者。そんな選びぬかれた選手たちのプレーは、オレの全てを遥かに凌駕していた。
余りにもレベルが違う。全てにおいて無駄がない。オレが一手終わる頃には三手先を行っている。そりゃ勝てない。
自ずとテンションは上がり、声を枯らしながら、精一杯の応援を送る。汗が吹き出し、ボルテージは最高潮に達する。
試合していないのに、全員が一丸となって盛り上げる。これこそが、大会の魅力であろう。
そんな中、新たに二人のニューヒーローが誕生した。cooさんとfronさんである。しかもfronさんは初優勝のオマケ付き。
前回はベスト8で悔しい敗戦を喫しており、そのリベンジを最高の形で成し遂げられるとは、何というチカラだろうか。
ぷよぷよカップ終了後、もう一度配置換えの為に選手は9階の食堂に誘導される。
自分も高まった熱を活かしたいと、プロとのエキシビジョンマッチに挑む。が、結果は三戦全敗。まだまだといったところだ。
だが、プロぷよらーのTemaさんに何とか肉薄出来たところも少しあったので、やってきたことは無駄ではないという事を知ることもできた。
次こそは、そんな気分になった、貴重な時間だった。そしてその後は、早めにもう一度応援に向かうことに。
いつもの定位置と言わんばかりに、また一番前の席を確保。その隣、またコインさんが座る。考えることは一緒かもしれない。
その熱気を、最前列で感じ取りたい。何せ、オレが一番最初に席取りしてた。
プロ戦は、リリースしたての新作を使っての戦い。オレも触ったが「そんなに違いはあるかな?」と違和感は無かった。
だが、このプロ戦は思わぬ形の連続が巻き起こることとなった。
初っ端、ニューヒーローも、歴戦の覇者も、いきなり負けた。嘘だろと思ったが、プロというのはほんの些細な差も大きな差となるということか。
おそらくは、あの舞台に立たねば分からぬのだろう。今のオレには分からぬ、その差というのが。
だが、最も驚いたのは、くまちょむさんが繰り出した超速攻撃のオンパレード。あまりの衝撃に、会場が支配された。
オレも何かが壊れたように「来るぞ!!来るぞー!!」の連呼。これ、今にしてみたら妨害だ。
結局、この超速攻撃を駆使したくまちょむさんの一人舞台で、大会は制圧された。まさか度重なる速攻で制してしまうとは、つくづく奥が深い。
今までのスタイルを捨て、勝つための戦術を取る。よほどのことがなければ出来ぬ芸当だ。これを大会でやってしまうというのが、生き字引の凄まじさなのだろう。
ちなみに、優勝・準優勝予想はまたしても全滅。まぁ仕方あるまい、競馬で言う馬単を当てるのだ。確率は0.2%ぐらいなので、ぽんぽん当たったら逆に恐ろしい。
次こそは当たりやすいようにすると明言したが、もうくじ引きで良いんじゃなかろうか。
そんなこんなで、熱き戦いに終止符が打たれ、長い一日は終わった。が、帰るときに思い出す。買ったタオルが無い。
一旦ロビーに降り、社員さんに忘れ物が無いかを聞いて回る。どうやら、11階に届けられていたらしい。
社員さんの誘導に従い、11階へ逆戻り。無事に回収して、ロビーでとんぼ返り。何というか、おっちょこちょいにも程がある。
今度からはこんなことがないようにしたいものだ。
あと、壊れることがないだろうと思っていたメガホンにヒビが入った。どんだけ強く叩き過ぎなんだ。もっと頑丈な物買わないと駄目だ。
そんな事を思いつつ、会場をあとにする。次は12月の大会。二日間開催の予定らしいので、どんな大会になるか楽しみだ。
オレもまだまだ、もっと実力を高めなければならない。オレだって何時か、必ずあの舞台の上に立ってやる
その思いを胸に、このレポートを終わろうと思う。
さらば、また会う日まで。
ずぞ・・・ずぞぞ・・・
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